営業力のある社会保険労務士に共通する5つの特徴

社労士の営業力

社労士の営業力

社労士の営業力

開業をしてなんの問題もなく顧問先を順調に増やしていく新人社会保険労務士を時々見かけます。

その社労士は以前勤めていた社労士事務所から引きぬいていったのだとか、親戚などの人脈があったという有利な条件があった人ではありません。

純粋に、人脈もなければ、経験もない状態でのスタートです。

そのような顧問先を順調に増やしていく社労士に共通するのものそれが、営業力です。

順調に顧問先を伸ばしていった社労士には共通する営業力があります。今回はわたしが見てきたあるいは経験から実感した「できる社労士」の特徴を紹介いたします。

社会保険労務士営業力1:とにかくフットワークが軽く、なにかあればすぐに駆けつける習慣がある。

まず一番大切なのが、フットワークが軽いことです。顧問先から電話があればすぐに出てちょっとした用事でも駆けつけます。

お客様に何か問題があるからこそ、電話をしてきているということを知っているから一生懸命お客様のことを考えるのですね。

これは実は単純接触効果、あるいはザイアンスの効果と呼ばれるものです。

ザイアンスの効果とは人は知らない相手には攻撃的になるけど、頻繁に接触するだけでその相手に好意を持つという傾向があるのです。

フットワークが軽い社労士というのは、お客様から連絡があることを、「お客様と顔を合わせる、忙しいお客様に空いている時間に自分の顔を売り込むチャンスの時間を与えてもらう」と考えるのです。

その何度もお客様と会うということが信頼関係となります。そして自然とお客様に信頼を得ていくことで新たな顧問先を紹介してもらったりしています。

逆にできない社労士というのはフットワークが重いです。あろうことか顧問先と会うことを怖がっていたりします。このように実際にあって話ができない社労士は顧問先から信頼を得られずいずれは顧問契約を解除されたりします。

お客様がなにか用事で電話をしてきたら即座に、「今ちょうど社長のことを考えていたのです、今からそちらに伺います。」そういうことができる社労士が顧問先を増やしていきます。

社会保険労務士営業力2:柔軟に物事を考える、自分の頭で工夫する。

社労士の業務が社会保険・労働保険の手続き代行だけなら教科書通りマニュアル通りで十分に対応できます。

しかし、社労士の業務を提出代行業だけで食べている人は少ないと思います。わたしが開業したての時に先輩社労士から言われたアドバイスは「提出代行する社労士業務がいつまでもあると思うな、自分の頭でビジネスを考えろ」でした。

実際に社長とお話をしていると様々な問題と出会います。その問題は社労士受験のテキストや法律の条文には載っていないようなものばかりです。

それを自分の業務では無い、契約の範囲外だ、と言って対応しないのは自分のビジネスの範囲を自分で狭めているようなものです。

できる社労士は必ず、社長と一緒に考えて悩み一緒に動きます。問題を解決するための見抜く力は経験によって培われます。

社会保険労務士営業力3:最後まで絶対にやり遂げる。

開業したての社労士にとって一番不安なものの一つが「経験が少ない自分に仕事を達成できるか」というのがあります。

どのような手順で仕事をしていくのがいいのか、それすらわからずにまずは開業してしまった人などたくさんいます。

でも安心ください、社労士業務で大切なのは手順ではないです。確かに慣れた手つきで手続きを遂行するのはかっこいいですし、大切です。顧問先の信頼もそれだけで得られます。

しかし、駆け出し社労士がいきなり滞りない手順で全てを達成できるなんてまずは無理です。

そこで大切になってくるのが最後までしっかりやり遂げる力です。

社労士業務にはベテランになろうとも思いがけないトラブルに出会うことはしょっちゅうです。そのトラブルに対しても慌てずに最後までやり残しなく顧客の満足を第一に考えてやりぬく力、それが信頼を生みます。

できる社労士は、仕事をしっかりと遂行し、その後のフォローも欠かしません、電話で確認をして、その後のフォローをしっかりして顧問先の信頼を勝ちえます。

社会保険労務士営業力4:話をまとめる力、ポイントを押さえる力がある。

会社の社長さんとお話をしていると、本当に話し好きの方がみえます。

話好きなのはいいのですが、とにかく話が長くて止まらない、要点がつかめない人も中にはみえます。だからといって社長に向かって「何が言いたいのかわからない」などと言うなどとんでもないことです。

そこで必要となるのが話をまとめる力です。

長い会話の中で社長が本当に言いたいことは何なのか、何に困っていて何を伝えようとしているのか、ポイントを押させて要点を抜き出すこと、そこから問題解決を提案することが大切になります。

これが意外にできていない社労士は多いです。会話が好きな社長と一緒になって「楽しいおしゃべりの時間」を過ごしてしまい、結局何も問題解決の提案をすることもなく帰ってくる人がいます。

これははっきり言ってプロ失格です。時給で働いているアルバイトならお喋りをするだけでお金がもらえたことに喜びを感じるかもしれませんが、仮にも問題解決のプロである社労士が社長の貴重な時間をいただいてソリューションを提示しないとは意識の上で問題です。

長い会話の中から社長が何に困っているのかを抜き出して、まずは結論から先に要点を押さえて提示する。それが社長への信頼となるはずです。

社会保険労務士営業力5:専門家としての高いプライドなど持っていない。

社労士という仕事にプライドを持つことは悪いことではありません。わたしもこの仕事が好きですし、プライドもあります。

しかし、はっきり言って高いプライド意識は必要無いです。

ここで言う高いプライド意識を持っている人というのは社労士の仕事を行政の仕事の代行者か何かのつもりでいる人のことです。

専門用語を使って社長に自らが専門家であることをアピールして労働基準法を順守するように上から指導する人がいます。労働基準法を順守することはもちろん大切です。違法行為を指示することは社労士法に反します。

しかし、目の前の社長が必要としているのは労働基準監督署からの行政指導ではなく、問題を解決するためのソリューションを提示してくれるコンサルタントなのです。

専門用語を使って説明する、それだけで社長はおそらく白けてしまうでしょう。

高いプライドなどは捨てて、社長のハートに届くわかり易い言葉で問題解決のための提案をしていく、それができる社労士のやり方です。

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