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数ある士業のなかでなぜ社労士は女性が多いのか
社労士は毎年受験申込者数が6万人から7万人で推移する人気の資格になっていると思います。
これは自分が社労士として開業しているから、そういう情報に対して敏感になっている部分もあるかもしれませんが、実際街を歩いていても受験勉強をしている人によく出会ったりして実感します。
その中でも特に目立つのが女性の活躍ではないでしょうか。
士業同士の集まりやパーティー、あるいは支部会などで新しく加入した人など名刺交換させてもらう時に社労士というとたいていは女性の方が多いです。中には「1人で生きていく」「食べていけるために取得した」「子どもを育てながら」など、母は強しと思わせる女性社労士の方もたくさんみえます。
これは数字にも現れています。以下に、平成24年度の合格者の男女別の合格率を他士業と比較してみたグラフを作成してみました。
行政書士や司法書士は合格者の女性が占める率が約20%なのに対して、社労士は約35%となっています。数字からも明らかに女性に人気であることが伺えます。
ではなぜ社労士は女性に人気なのかそしてどういう分野で女性の方が男性よりも活躍しているのかについて、わたしが実際に出会った人などを通して語ってみたいと思います。
就業状況の多様化と育児等による継続就業の妨げ
1980年台は20代前半でも女性の結婚による、離職が多かったのに対して、20代後半から30代後半をピークにゆるやかなM字カーブになって再就職するのが現在の女性の就業の傾向です。
実際にお会いする女性社労士の方の中には一度育児のために離職してから仕事復帰のために社労士資格を目指す方が多くみえます。
そして、そこには大学卒業時に総合職につき優秀な女性社員であっても一度出産や子育てで職から離れると、なかなか総合職として復帰は難しいという社会が抱える問題や矛盾があると思います。
けれども、それらの矛盾を知ったからこそ、これから多様化するであろう就業形態や、解雇規制の緩和などで変わりつつある会社への価値観などで社労士の資格を利用して活躍したいと考えている女性が増えたのではないのでしょうか。
実際に、社労士資格を持って「よーしやったるで」とやる気になっている女性の方は、自分なりの目指すものを持っていて、誰かに指図されるよりも自分で動きたがるタイプの女性が多いと思います。
また、男性の場合は、今現に働いている仕事からは社労士で開業するにはリスクがあると躊躇する面がある人が多いです。
養っていくべき家族がいると自分の夢だけを目指して独立を考えると、家族からの反対などもあります。そういう意味でも女性の置かれている逆境も、社労士での独立開業では有利になる面もあるのです。
それと同時に社会保険労務士という資格の難易度が、弁護士まではハードルが高いけど、ちょうど頑張ったら無理なく合格できるというレベルで独立開業できるというのも受け入れられる理由の一つかもしれません。
女性のキメ細かさが武器になる分野が多い。
最近注目を浴びている社会保険労務士の業務分野の一つに障害年金と成年後見があげられます。
実際、この分野で活躍したいから社会保険労務士を目指すという方も多くいるのではないでしょうか。この分野は男性も多いですが、それはもともと母数として男性が多いのであって、女性の進出がとても多いと思われます。
障害者やお年寄りなどの年金相談や社会保障など、お金儲けよりも社会的な有用性ややりがいを重視するというのも特徴の一つです。
また経営者の中にはは男性社労士よりも女性社労士のほうが事務のような細かい労務管理や給与計算に信頼が置けると考えている人が多くいます。
最近では女性経営者なども増えていて女性経営者はたいてい同性の社労士を応援するという傾向もあります。
女性ならではのキメ細かさが男性社労士よりも有利に働きやすい面があります。
派遣社員をやるよりも行政協力などのほうがやりがいがある。
先にも述べましたように、今の日本社会で一度正社員の総合職から何らかの理由で離れると、なかなか正規労働あるいは総合職などにつくのは難しい状況があります。
上から与えられた指揮命令通りに仕事をしていたら満足するのであれば、派遣社員という働き方でも何ら差し障りはないかもしれません。
しかし、自分の持っている能力を何とか活かしたい。責任ある仕事を任される立場になりたいのなら、やはり、社労士という資格が、たくさんある選択肢の中でも有力なものの一つになるのではないかと思います。
開業したばかりでしたら、直ぐに仕事をもらえるということはないでしょうし、様々な準備が必要になると思います。
開業準備をどうしたら良いのかに関しては、このブログでもどんどん情報提供したいと思いますが、
まずは、開業して食べていけるのか?と考える人は行政協力を目指してみるのもいいかもしれません。
この行政協力はいつまであるのかはっきりしなくて、いずれ打ち切りになるかもしれないので、責任あることが言えませんが、今ある状態で言うのなら、派遣社員ではたらくよりもお金の面に関しても、責任とやりがいという面に関しても上であるのは間違いないかなと思います。
そのような面も人気の一つではないかなと思います。
今回は女性が独立開業するに向いている国家資格社会保険労務士の一面について語ってみました。
ここをお読みの女性受験生の方も、絶対合格して、いずれはどこかで同じ社労士としてお会いできたらいいですね!
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