期待される特定社会保険労務士の意義としての労使紛争分野での活躍

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社会保険労務士の活躍が見込まれる労働トラブル分野

社会保険労務士が労働トラブルの分野に積極的に参加して活躍している人が増えてきています。

戦後日本の高度経済成長を支えてきた日本型雇用と呼ばれる、終身雇用、企業別労働組合、年功序列(新卒一括採用)の価値観が揺らぎ始め、労働市場の流動化など現在の雇用環境は過渡期を迎えていると言える状況となってきています。

そのような時代背景の中で、政府は来年度予算を雇用調整助成金や中小企業雇用安定化奨励金などの雇用維持型の助成金に対する予算を削減する一方で労働移動支援型の転職を促進するための助成金を300億円概算要求したとされています。

これが何を意味するかといいますと、これからは今まで雇用が守られてきた終身雇用型雇用維持型の労働環境を大きく変えていく方針であり、無理矢理にでも雇用を維持させることを目的とするのではなくスムーズな労働市場の流動化、あるいはジョブ型正社員限定正社員制度へと移行することを目指しているとみられます。

そのような制度移行の過渡期には、労使間の紛争やトラブルがが起きやすい状況がおとずれることが予想されるということです。

そこで特定社会保険労務士をはじめとする日頃から労働紛争予防に活躍する社労士で労働問題に特化して活動することが社会的に必要とされていることだと思われます。

特定社会保険労務士が必要とされる社会的役割

社会保険労務士は普段の業務から経営者と労働者に近い立場で現場を見てきているので労働法に精通した労働環境に関する問題についてはエキスパートと言えます。

しかし、残念ながら、社労士の基本業務は労務管理の書類作成と提出代行だけと割りきっている社労士もいまだ多く存在し、積極的に労使紛争に介入することを煩わしいと考えている社会保険労務士も少なくないのが現状です。

特定社会保険労務士は紛争を解決できる知識がありながら現在ではその能力を活かしきることなく、その社会的認知度もお世辞にも高いとはいえないのが現状だと思います。

これからの社会が必要とする専門家による、労使紛争の未然防止と職場の安全と働きやすい職場環境が求められる中で、これからの特定社会保険労務士はより積極的にその能力をアピールする必要があるのではないでしょうか。

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